水景の雑記帳

雑談多めの「深く考えない脊髄反射的な」ブログ。ほどよい息抜きに。

今日、法事だったんですが、面白いお坊さんでした

 

 本日は、私の父方の祖父の27回忌の法事でした。

 (もう、そんなに経つのか・・・もう少し長生きしてほしかったな)

 

 私の父は次男なのですが、

 ちょっと家の都合上、私の実家に仏壇がありまして、

 我が家にお坊さんに来ていただいて無事、済みました。

 

 お経を読み終えた後、

 10分くらいのお坊さんのお話があったのですが、

 いやぁ、けっこう盛り上がっちゃいまして。

 

 

 というのも、

 お坊さん曰く、お釈迦さまがおっしゃるには、「この世は苦である」から、

 現世に生きる我々の人生も辛く苦しいものなのは永遠の悩みなのだと。

 

 そして、次に「では、少しでも辛く苦しい人生をどう生きるか」という

 テーマに移った時に、お坊さんが引き合いに出したのが「徒然草」。

 

 いやぁ、懐かしいなぁ。

 

 その中の「友とするに悪しき者」というところで、

 吉田兼好こと卜部兼好はこのように書いたそうです。

 

 1 身分の高い者

 2 若い人

 3 健康な人

 4 勇敢な人

 5 酒飲み

 6 嘘つき

 7 欲深き人

 

 これまた、懐かしい話題で、高校時代の国語の先生がめっちゃ解説してくれたのを

 思い出しました。

 

 その先生は、この部分について、こう言ったのです。

 「友とするに悪しきはこの7つとか言ってるけど、結局は1つだよ」と。

 

 つまり、7番目の「欲深き者」に全てが集約されているというのです。

 

 身分が高い人と付き合えば、「この金持ちめ」と嫉妬するかもしれない。

 

 健康な人と付き合えば、自分が病気で苦しんでもその辛さをわかってくれずに

 「なんで、わかってくれないの?」と思ってしまうかもしれない。

 

 若い人と付き合えば、「若さっていいな」「自分ももっと若ければ」などと

 後悔や未来ある若き者と比べてしまい、「自分なんか」と卑屈になるだろう。

 

 酒飲みと付き合えば、悪がらみされたり、ハラスメントされたりして

 むかついて「このやろう」と怒りが爆発することもあるだろう。

 

 嘘をつく人と付き合えば、自分もその嘘に陥れられて「悔しい」と思うだろう。

 

 でも、こういう感情って、全部「自分の欲」につながってるんだよ。

 「自分はこうされたくない」という「欲」なんだよ。

 先生は、そういうお考えをお持ちだったのを今でも覚えています。

 

 へぇ、と思いつつ、「じゃあ、覚えるのは1つでいいね」と思い、

 テストを受けたら「7つの友とするに悪しき者を書け」という問題があって

 「はぁ、だまされたわ・・・」とがっかりしたことも。

 

 

 この先生から聞いた話をお坊さんに言ってみると、

 「確かに、そうですね。その先生、とても立派な方ですね」と言ってくれました。

 高校時代、私はその国語の先生の授業はめっちゃ好きだったで、

 もう15年以上も前のことですが、ちょっと嬉しかったです。

 

 先生、お元気かなぁ。

 

 

 そこで勢いついた私は、仏教について、

 ずっと思っていた疑問を聞いてみたのです。

 

 その疑問とは、

 鎌倉時代から武士が台頭してきて、浄土宗派は世間から干されたという

 歴史があるが、どうやってこの宗派は再興したのかという疑問。

 

 歴史書などを読むと、

 武士の時代は、「自らの剣の技で明日を生きる」という思想が流行っていて、

 己を鍛錬して悟りを目指す禅宗などが武士の世界にはマッチしていて、

 「南無阿弥陀仏」と唱えるだけで救われるなんてのは甘えだという考えが

 多くの民衆の意見だったと書いてあるのです。

 

 つまり、浄土宗派は「他力本願」で「堕落した」思想だというのです。

 

 私のこの疑問に、「そんなこと、よくご存知ですね」と驚かれていましたが、

 およそ250年かけて徐々に細々と宗派を守り続けてきたというお答えが。

 

 自分の考え・思想が受け入れられるまで250年の辛抱って・・・と驚きでした。

 

 確かに、1185年から鎌倉時代だとして、そこから250年後は

 1400年代。室町時代から戦国時代にシフトしようかという時期。

 もはや武士が世の中を席巻する時代ではなくなってきているという点で、

 歴史書の記述とも符号している。そりゃぁ、民衆の反応も変わるわな。

 

 それに、人間が250年も生きられるわけもないので、

 何世代も受け継いできたことになるわけですが、本当にすごいことです。

 ↪︎ が、当時のお坊さんって結婚も戒律的にダメだったはずでは・・・?

   どうやって世代交代したんでしょう・・・?

   新たな疑問が生まれてしまいました・・・。

 

 でも、250年って・・・

 

 

 これを、このブログに当てはめてみると、

 ブログを始めて2ヶ月ちょいですが、それでも読んでくださっている方は

 徐々に増えてきているものの、ガチの人気ブロガーになるには250年かかる。

 

 そう考えると、まぁ、なんともものすごい忍耐力で耐えてきたんだなぁと

 思いつつも、歴史や哲学的な私の専門領域の知識について教えていただいて

 勉強になった1日でした。

 

 ちなみに、私とお坊さんで話がヒートアップする中、

 主であるはずの父は、ぽかーんとした顔でいましたww

 ↪︎ 歴史とか超苦手なんですよ。私の父上は。

 

 

 このブログに関しては、

 私は別に人気者になりたいとかは特に思っていなくて、

 たまにふらっと立ち寄って読んでもらえればいいかなくらいの気持ちで

 それこそ、「徒然なるままに」書いているブログなので、

 250年は無理でも、25年くらいは細々と楽しめたらいいなと思ってます。

 (はてな運営が終了していなければの話ですが・・・)