水景の雑記帳

雑談多めの「深く考えない脊髄反射的な」ブログ。ほどよい息抜きに。

日本人は外国人嫌いか・・・

 

 この話題、Xとかでもけっこう燃えてますね。

 

news.yahoo.co.jp

 

 

 「日本は、外国人嫌いで、移民も認めないから経済的に困窮している。」

 その発言が波紋を呼んでいるようだ。

 

 

 日本人は外国人嫌いかどうかは、ともかくとして、

 少なくとも私は、外国人嫌いではないし、むしろ彼らから学ぶことは多い。

 

 ただ、同時に、私の感覚では、

 日本は、移民によって文化を築き上げてきたあの国ほど懐が広くはないと思う。

 別に差別的だとか、嫌いだからとか、そういう感情から来るものではない。

 しかし、心のどこかで「異」を認めたくないと思っているのが日本の現状では?

 

 

 私が暮らす北海道の玄関口、新千歳空港は国際線を就航させる際、

 近隣住民から抗議の声もあったと聞きます。

 

 当時は、コロナ禍ということもあり、

 人の流れが加速することを忌避したことが大きな理由であったとは思うが、

 道内では、実際、「外国人、特にアジア系の人は来てほしくない」という声が

 あったことも事実だ。

 

 主な理由としては、

 ・旅行者のマナーが悪すぎる

 ・買い占め、公共スペースの独占など、共存しようという意思を感じない

 といったものが道内ニュースなどで報道されていました。

 

 

 また、私が子供の頃、近所にどこの国だったか忘れましたが、

 ある外国人の人が住んでいたのです。

 

 しかし、私たちは親や学校から「あの家の近くには行くな」と言われました。

 当時、某K国による拉致事件などが取り沙汰されていた。

 そうした凶悪な事件の影響から、大人たちは警戒していた。

 

 

 そういった背景から、

 私の身近でも外国人に対する「異」への偏見とでも言うべき風潮があった。

 

 そこを見れば、「外国人嫌い」などと言われても無理もないと思う。

 

 ただ、日本のそういう風潮の温床は、他にあるような気がする。

 

 例えば、言葉の壁と言われるもの。

 残念ながら、日本人の語学能力は、世界的に見て、決して高くはない。

 単純に「言葉が通じない」という理由だけで、外国人を避ける人もいたりする。

 

 あるいは、自分たちの職が無くなるかもしれないという漠然とした焦り。

 日本が移民を受け入れれば、労働力としては、日本人よりも安価に雇える。

 企業からすれば、人件費が削減できるのだから、雇用問題は解決するだろう。

 しかし、同時に、日本人が食いっぱぐれる恐れもある。

 実際、北海道のスキーリゾートなどは、中国系企業が出資し、

 中国系・東南アジア系の人々が多く働くようになってきているが、

 それに対して、否定的な意見が飛び交っていたりする。

 

 はたまた、犯罪発生につながるのではないかという根拠のない偏見。

 事実、日本国内で起きた凶悪犯罪が外国人が起こしたこともあるにはあったが、

 そういった事件は、記憶に残りやすい。

 それゆえに、その犯人の出身地である国に対しても同じような目で見始める。

 日本人だって、犯罪を犯すし、外国人ばかりが悪いことをするわけじゃないのに。

 「ある国Aの人間⊂その国Aの全ての人間」という前提から、

 「あるA国の人間が犯罪を犯す→その国の人間は犯罪を犯す」という命題が

 論理的に破綻していることは、明らかであろう。

 しかし、そこの辺りは、論理ではなく、感情で物を見てしまうのが国民性なのか。

 

 

 話は変わって、「出る杭は打たれる」という言葉があるように、

 日本人同士でも、やはり「異」を排除しようとする思考が働く向きがある。

 

 我々、日本人は、「みんなと仲良く」「みんなと同じように」を

 美徳であると教えられてきた。

 それは、協調性を重んじ、周囲との調和を尊ぶ精神を意味している。

 確かに、それはそれで美しい道徳的思想だとは思う。

 

 一転、その中に「異なる者」が生じた場合には、容赦がない。

 共存するという道があるにもかかわらず、「違うから」という理由だけで、

 付き合いを避けたり、村八分にしたり、理不尽な目に遭う場合もある。

 いじめは伝染するなどとも言うように、いじめに対して異を唱えれば、

 自分自身もいじめの標的にされてしまうから、意思とは裏腹に加担してしまう。

 こんな話も珍しくないだろう。

 そういうところからも、「周りに合わせる」ことが、美徳としてではなく、

 いつからか「同調圧力」として日本人の心を縛り付けているように見えるのだ。

 

 もちろん、全ての場合において、

 日本人はこういう感情で物を考えているとまで言うつもりはないが、

 心のどこか「異」を忌避する気持ちがありはしないか。

 

 今回のバイデン大統領の発言は、失言であったとは思うが、

 名指しで発言された当事者たる我々日本人は、「失言だ」と非難する前に、

 このようなことを少し考えてみる時間を取ってみても良いだろう。