バイオリズム、または体調の波と呼ばれるものを
自分自身で把握することは、健康な人でもそうでない人でも非常に重要です。
人間、誰しも、「調子が良い」「調子が悪い」という「波」があるでしょう。
しかし、この「波」との付き合い方は、人それぞれです。
「調子が良い時の波」に上手に乗って、華麗な波乗りができる人もいれば、
「調子の波」に翻弄されて、上手く波乗りができない人もいるでしょう。
こればかりは、得意か不得意かの違いなのかもしれません。
サーファー皆が皆、どんな波でも上手に乗れるとは限らないのと同じです。
しかし、それ以前にもっと重要なことがあります。
それは、「波」を読むこと。
波の高さが20mもあるような大しけの海で波乗りする人はいないでしょう?
そんなの自殺行為です。危険です。無謀です。ナンセンスです。
心身共に健康な人ならば、
「自分自身の調子の波」を読んで行動することがおそらく普通にできています。
「今日は調子が良くない」と感じたら、無理せずにちょっと休憩するとか、
「ストレスが溜まりがち」と感じたら、ストレス発散しに行くとか。
一方、心身のどちらかを壊した人は、そうはいきません。
ケガをしてリハビリに励む人も、病気で入院している人も、精神的に壊れた人も、
「自分自身の波」を読むことを怠りがちです。
というのは、「早く治したい」という焦りがそうさせているからです。
誰だって、ケガ、病気、うつなどの「ベストではない状態」が長く続けばいい
なんて思う人はいません。
でも、これが大きな落とし穴。
自分の健康状態に自身のない人ほど、「波」を読む工夫が必要です。
「波」を読む一例として、私は、自分の「調子の波」をグラフ化しています。
x軸を経過日数、y軸に「調子の良さの割合」とし、
その日その日の「調子の良さ」を%で表したグラフです。
私の場合、おおよそ7日周期で「調子の波」が変化しています。
「調子が最悪な日」は0%、「調子が良い日」は80%程度とかなり
その落差、実に80%の大きな「波」です。
仮に、y軸の単位を%からmにしたとして、
波の高さが0m〜80mの間で7日ごとに変化すると言えば、
どれくらい「やばい」状態なのかが想像しやすいかと思います。
これだけ不安定な高さの「波」でサーフィンなどできるはずもありません。
大型船舶だって、これだけの波があれば出航すらできないでしょう。
私は、たまたま「うつ病」という病気で「波」が荒れ狂っているわけですが、
そうでない原因で心身の健康が害されている人も、
「健康だった時の波」と比べれば、かなり荒れた「波」のはずです。
「健康だった時にはできていたのに、今はできない」
「いつ治るともわからず、先の見えない療養を強いられている」
「一刻も早く治して、ここから抜け出したい」
いろいろなストレスが自分の「波」を荒れさせているから。
だから、せめて自分の「波」がどれだけ荒れているのかを把握することで
無茶をやって、「完治」というゴールから遠ざかってしまうようなことを
避ける工夫をしてはどうでしょうか?
どれだけ急ぎの貨物を載せた船舶でも
大荒れの海だというのに、出航などしないのと同じように、
どれだけ「早く治したい」と思っても
自分の「波」をまず読んでからどう行動するかを決めてはどうでしょう?
もちろん、現実的な制約はいろいろあるでしょう。
休みたくても、仕事を休めない
家事や育児に追われて、自分を休める時間がない
今、休んだら、周りに迷惑がかかる などなど。
でも、そんな状態で大荒れの海を渡り切れるのかと言えば、まず無理でしょう。
それを承知で出航したとして、沈没したらどれだけの損失を出すことやら。
まぁ、私は、そうやって一度は「沈没」させてしまったわけですが💦
具体的に、どうするべきかというのは人や場合によるとしか言えませんが、
私は、荒れた「波」が落ち着くのを待つことにしています。
今、私は自分の「波」がこんな風になればと思っています。
同じ、7日周期の波の変化でも、
最低50%、最高80%の落差30%の「波」の変化ならば、
今よりも穏やかな「波」になるはず。
さらに、この落差が20%、10%と狭まっていけば、
穏やかな凪いだ海で航海を続けることができると思っています。
ただ、人が海の波を制御できないのと同じで、
自分自身の「波」もまた、自分では制御できないのが現実。
「波」が落ち着くまで待つとは言っても、
それがいつになるのか、あるいは、その「いつか」は本当にやってくるのか。
考え出したら、キリがないくらいに不確定な要素がいっぱいです。
それでも、少なくとも「ずっと荒れたままの海」がないように、
自分自身の「波」も荒れたままと考えるのは不自然であろうと考えています。
「波」が落ち着く「いつか」を待って、今は、せめて船体を維持して
沈没しないように耐える時期だと思って、暮らす日々な私です。