食べ物の好き嫌いって、人それぞれですが、
大方、年齢を重ねるたびに嫌いな食べ物が減っていく傾向にあるのでは?
しかし、私は年齢を重ねるたびに嫌いな食べ物が増えていく一方。
今、私が嫌いな食べ物は
・貝類全般
・山菜全般
・目玉焼き
・卵サラダ
・カレイの煮付け
・フライドチキン
・辛いもの全般
・秋刀魚、鯵、ニシン
・鳥の手羽先
・脂身の多い肉
・豆腐(卯の花は大好き!)
・ビール、日本酒、甘酒、焼酎、ウイスキー(ワインは好き♡)
ざっとこんな感じ。改めて、書くとけっこうあるな...
自分で作ったり、実家で食事する分には、
嫌いな食べ物は避ければいいだけなのですが、
困るのは、「人のお家でご馳走になった時」。
忘れもしない、院生の頃。
論文執筆作業もひと段落し、久しぶりに夏休みに帰省し、
世間はお盆休暇ということもあって、従姉妹の家に遊びに行ったのです。
この従姉妹のお家は、
叔父と叔母がサービス精神旺盛な人で、
遊びに行けば、「これ食べな、これ飲みな」といっぱい出してくれるのです。
一度、従姉妹の家に行ったら、
帰った後、「今日、晩飯いらねぇ」と思うくらいいっぱい食わされるのです。
本当に、「この家のテーブルから食べ物がなくなる時はあるのか?」と
不思議に思うくらい、大量の飲食物が出されるのです。
確かに、私は従姉妹も多く、
世帯を持って、子供がいる者も多く、この従姉妹の家に集まる親類は
だいたい15人くらい。
だから、叔父・叔母はとにかくたくさん用意してくれるのです。
ここまでは別によかったのです。
しかし、問題は、「じゃあ、飯でも食べていきなよ」という話になった時。
御飯時前に帰ろうかと思っていたのですが、
思わぬ申し出に、ありがたくご相伴にあずかろうと思ったのですが...
食卓に並べられたものは、なんと、パエリア🐚。
それも、アサリたっぷりの...こえー😱
他にも、手作りお惣菜やら、サラダやらと色々と用意してくれていて、
私は、パエリアは回避して、他のものをつまんでお茶を濁そうと思っていました。
しかし、そう甘くはなかったのです...
なんと、従姉妹は「みか、まだ若いんだからいっぱい食べなさい」と
パエリアをこれでもかというほどの山盛りで私に渡してきたのです。
もちろん、彼女は私が貝類嫌いだとは知りません。
完全に、従兄弟思いの優しさ100%の善意。
それを無下にするわけにもいかぬと、腹を括り、受け取る。
ここは、真っ先に嫌いなものにはご退場いただくとしよう。
私は、嫌いなものは先に食べてしまうタイプなのです。
一気に、パエリアをかき込み、山盛りパエリアを5分とかけずに平らげる。
これで、天敵は消えた。あとは、他のものを食べて「お腹いっぱい」とか言えば...
が、私の考えはことごとく甘かった。
なんと、従姉妹は「みか、もう食べたの?そんなにパエリア好きなんだ?」と
にこにこ笑顔で手を差し出してくる。
その瞬間、嫌な予感が背筋に走った。ま、まさか...
「お・か・わ・り、する?」
聞きたくなかった。この場では、一番聞きたくなかったこの一言。
「お腹いっぱいだから」と断るセリフが真っ先に思い浮かぶ。
しかし、食べ始めてまだ5分。若い男が腹いっぱいなわけがない。
く、くぅ・・・ぐぬぬぅ・・・
それからというもの、今、思い出してもぞっとする時間だった。
悪意のない、優しさという完全なる善意だからこそ、より残酷だった。
しかし、実は嫌いなものだという様子を見せまいと
必死に箸を動かし続けたのでした。
すれ違いというか、勘違いというか。
なんか、昔、こんな感じのコント師がいたような...
それから、この場が「食わず嫌い王」の収録だったら、
私はきっとうまくごまかせていただろう。
ただ、その代償は安くはなかった。
私は、嫌いなものを無理に食べると、お腹が下る・吐き気・頭痛がする体質で、
家に帰ってからというもの、これらの症状に眠ることができず、
次の日もぐったり。
そんなぼーっとした頭の中で、
「結婚する相手は、食べ物の好みが似ている人を選ぼうかな」と思ったのでした。
今回は、まだ自分の従姉妹の家だったからまだマシだっただけで、
もし、これが結婚相手の実家で起きたとしたらと思うと、ゾッとする...