水景の雑記帳

雑談多めの「深く考えない脊髄反射的な」ブログ。ほどよい息抜きに。

自分の株をあげようとしたら、暴落しちゃった・・・欲は出すものではないな

 

 さっきの家事関係のことを書いていたら、

 学生時代に起きたとある事件を思い出してしまいました。

 

 

 あれは、そう、4年生の夏。

 皆、それぞれに進路を決め、卒論を書き、バイトもしつつ最後の思い出作りに

 精を出すこの時期。

 

 私もその例に漏れず、友人グループで「最後に飲み会でもやるか」という話に。

 普通に居酒屋でも入ればよかったのですが、あいにく、皆、就活やら引っ越しで

 金欠状態。

 

 そこで、私の部屋で宅飲みを主催。

 それなら安上がりだし、時間も気にせずに飲めるしで、即決定。

 

 しかし、これが後に「やっちまった」エピソードになるとは・・・。

 

 

 

 

 私は、割とサービス精神旺盛というか、サプライズで驚かせるのが好きで、

 皆には「何も持たずに手ぶらでこい」と言っておき、

 飲み会時間に合わせて、私自らが手料理を用意して待機してました。

 

 1、2年生の頃にもよくこんなことをやって、友人を驚かせるのはもはや

 恒例ではあったのですが、やはり最後というだけあって、私も気合が入ります。

 それに、私だけ大学院に残ることになっていたので、ある程度お金には余裕が

 あったことも手伝って、大盤振る舞いをすることに。

 

 

 集まったメンバーは男女3人ずつ。

 そこに、少しだけ「気になる女の子」もおりまして。

 それだけに、「料理できます」感を出したかった欲もありました。

 

 

 

 

 しかし、いざ集まってみると、

 女の子勢がまさかの「お手製」の料理やらケーキやらが!!

 

 それで、男子一同は盛り上がったものの、

 一人、私だけが「まずい・・・」と焦っておりました。

 

 というのも、実は、私が用意した料理とほぼ被っていた子がおりまして。

 

 私が用意したのは全部で5品。

 そのうち、「トマトの丸ごとカプレーゼ」なる料理が目玉でした。

 

 トマトをくり抜き、果肉とバジル、オリーブオイル、塩胡椒で味付けし、

 トマトソースをくり抜いたトマトの中へ戻して、

 モッツアレラチーズやカマンベールチーズを埋め込み、バジルの葉で飾りつけ。

 

 何となく、カプレーゼが流行っていた時期だったこともあり、

 「これは、いけるぞ」と思っていたのですが、

 ある女の子が用意したのもカプレーゼ。

 

 まさかのメニュー被りに戸惑いつつも、飲み会スタート。

 

 

 

 

 1年生から知り合っている者が多かったので、思い出話に花が咲き、

 4年分のハイライトのような感じの会話が飛び交う空間。

 そして、何とな〜く、用意した料理をつまみながらお酒を飲む。

 

 ここまでなら、よかったのですが、

 カプレーゼを作ってきた女の子が一言ぽつり。

 「私のより美味しいし、アイディアも創作料理みたいですごい」。

 

 

 自分で言うのも何ですが、確かに趣向は凝らしたつもりです。

 ただ、トマトとチーズをスライスして並べただけではなく、

 トマト自体を器にしてしまうというのは、当時の私なりの「おしゃれ」ポイント。

 

 でも、状況が状況です。

 メニューが被り、それが自分のよりも美味しいとつぶやくこの子の心境を思うと、

 私は「やばっ!やりすぎた・・・」と焦らずにはいられなかったわけで・・・。

 純粋に褒め言葉として受け取れるだけの余裕はなかったのです。

 

 

 「料理男子」なるものが今の女の子が求める理想像。

 そんな時期ではあったものの、やはり女子としてのプライドもありましょう。

 そのような心境で出た言葉が「私のより美味しい」だったのでしょう。

 

 もちろん、フォローはしましたよ?

 確かに、その子が作ってきた料理は美味しかったですし、

 逆に自分の手料理が口に合っていないかもと思っていたくらいだったので。

 

 

 

 でも、女子勢3人が出した結論は、

 「これだけ料理できるなら、付き合う彼女の出る幕ないね」

 「ここまでやられると、逆に彼女が可哀想かも」

 という、私にとってはなかなかに残酷な結論・・・。

 

 

 能ある鷹は爪を隠す。

 今こそ、その「爪」を見せる時だと思った矢先、

 この子との恋愛フラグを自分自身の手でへし折った、そんな瞬間でした。

 

 フラグクラッシャー、水景。

 せっかく立ったフラグを自分でへし折る。

 そんな「残念な」人間のがっかりエピソードでした。