水景の雑記帳

雑談多めの「深く考えない脊髄反射的な」ブログ。ほどよい息抜きに。

心理カウンセラーの資格を取って思うこと

 

 以前に、こんな投稿をしました。

www.mikages-diary.net

 

 今回は、実際に資格を取ってみて思ったことのお話です。

 

 1 ヒトの心を「救う」ことはできない

   カウンセラーに限らず、心理に興味のある方は一度は思うのでは?

   

   「相談に乗ることで、救われる人もいるかもしれない」

   「人の役にたつ仕事がしたい」

 

   私もそう思ってました。でも、残念ながら、これ、幻想です・・・。

   確かに、「話を聞いてもらえてスッキリした。救われたように思う」

   そんな風に言ってくださるクライアントもいるかもしれませんが、

   それはあくまでも「結果」にすぎず、カウンセラーの「任務」ではない。

   カウンセラーの「任務」はあくまでも「お手伝い」をするだけ。

   出口が見えない悩みに囚われている人、文句を言いたくても言えない人、

   家族・友人関係で悩んでいる人、精神的にちょっと疲れた人。

   そんな人たちの「少し前に進むためのお手伝い」をするのがカウンセラー。

   確かに、立派な仕事の1つだと思いますし、現役カウンセラーで活躍されて

   いる方は尊敬します。しかし、私が思っていたような「救ってくれる人」

   ではないのです。

 

 2 共感は大事。でも、それに取り込まれないのはもっと大事。

   誰だって、「そうだよね」と共感や理解を示してくれたら嬉しいもの。

   カウンセリングもこの共感というのは、本当に大事だと言われています。

   それも、「無条件で受け入れること」が要求されます。

   自分の意見や見方は一旦、捨て置いて、相手の話にただ耳を傾ける。

   そこで「この人は何を思い、考え、何に悩んでいるのか」を分析する。

   メモ帳を片手に、「一言も聞き逃すまい」と必死になって話を聞く。

   そうして、「そうお考えなのですね。わかりました」とその是非は問わず、

   ただ「相手を肯定する」。これは簡単なようで、めっちゃ難しい。

   しかし、そうかと言って、相手の話に感情移入したり、相手の思考に同調

   するのはNG。自分は自分。相手は相手。その線引きは忘れずに。

 

 3 心は様々な形をしている

   一言で「悩んでいる」といっても、その「悩み」の原因も、その人の状況も、

   一人一人バラバラ。「誰だって、これ悩むよな〜」というものから、

   「え?これのどこが悩みなの?」というものまで、本当に様々な「悩み」を

   相手にするのがカウンセラー。カウンセラーだって人間ですから、そういう

   感想を持つことはあります。しかし、クライアントが「悩み」だと認識する

   以上は、それに真摯に向き合わねばならない。

   そういう意味で、「この人にはどう対処すれば良いか」という戦術プランを

   立てるのは、カウンセラーの大仕事の1つ。でも、難しい・・・

 

 4 自分の精神的な健康を維持する

   当然といえば当然のことですが、やっぱりカウンセラーだって人間なので

   精神的に疲れたりもします。クライアントの話を聞いて、逆にカウンセラーが

   参ってしまうなんてこともあるとかないとか。でも、自分の精神的健康を

   維持できないような人に相談なんかしたくないですよね?

   人間、喜怒哀楽の感情を持つものですが、それを上手に制御して、常に

   精神衛生を良い状態にキープする。だからこそ、クライアントも安心して

   相談しようという気持ちにもなるというもの。それができてプロ。

 

 5 生涯、勉強

   何事もそうだとは思いますが、心理に関することは特に、生涯、勉強です。

   だって、人の「悩みの種」って時代とか環境とかによって変わったり、

   新しく発生したりするから。「昔はこうだった」という理由で、その手法が

   今のクライアントに通用するかといえば、おそらく通用しないでしょう。

   何が、人を悩ませるのか。それは、普遍的なものなのか。そうだとしても、

   クライアントがその「悩み」に行き着いた経緯は?あるいは、「自分」には

   理解できない「悩み」を持つクライアントが現れたら?「わからない」という

   理由で見捨てるのはプロではない。じゃあ、どうやってアジャストするか。

   そんなことを考え始めたら、キリがない。だから、生涯、勉強。