水景の雑記帳

雑談多めの「深く考えない脊髄反射的な」ブログ。ほどよい息抜きに。

アンパンマンって幸せなのかなぁ?

 

 最近、私の甥っ子はアンパンマンに夢中でして、

 我が家に遊びにくる度に、リモコンを持ってきて「パンマン!」と

 アンパンマンを見せろという催促をしてきます。

 

 まだ、言葉はそこまで話せないですが、意思表示はしっかりときてきます。

 

 そこで、私も一緒にアンパンマンを見る機会が増えたのですが、

 大人になってから見ると、けっこう不思議な作品だなと思います。

 

 

 パンをモチーフにしたキャラより、パンじゃないキャラの方が多いとか、

 バタ子さんは科学的に見ると、大谷翔平すら凌駕する超絶強肩に違いないとか、

 そんなことも不思議といえば、不思議なのですが、

 一番、不思議なのは、「なぜ、アンパンマンは食べないのか」ということ。

 

 カレーパンマンがカレーパーティーをやろうと、

 さくらもち姉さんが桜餅を振る舞おうと、

 やきそばパンマンが焼きそばを作ろうと、

 

 ジャムおじさんやバタ子さん、街のみんなやチーズでさえ食べて、

 皆で「美味しいね」と言って笑顔になっているのに、

 なぜかアンパンマンだけは、一人食べずにただ微笑んでいるだけ。

 

 「食べる」という行為は、生物ならば避けては通れない自然の摂理。

 アンパンマンが生物なのかは、微妙なところですが、

 彼が一人だけ食べないというのも、やはり不自然な話です。

 それに、アンパンマン一人が蚊帳の外みたいにも見えて、ちょっと可哀想・・・。

 

 

 

 アンパンマンの公式ホームページを見ると、

 「なぜアンパンマンは食事をしないのか」という質問に対して

 「頭に詰まっているあんこでエネルギーを作っているから」という回答が。

 

 公式がそう言っている以上は、そういう設定なのでしょうねぇ。

 しかし、そこで勘繰ってしまうのが、私の悪い癖。

 

 

 原作者のやなせたかし氏について、ちょっと調べてみると、

 出兵経験があり、実の弟さんも戦争で亡くされたという過去があるそうです。

 戦後は漫画家を目指し、作品も発表していくも、評価は冷たいものだったとか。

 その後も、雑誌『詩とメルヘン』の編集長を務めつつ、絵本ジャンルにも進出し、

 過去に自身が書いた「アンパンマン」を子ども向けにリメイクして発表し、

 その作品こそが、「それいけ!アンパンマン」。

 それ以降、子どもたちのヒーロー像として親しまれるようになってそうです。

 

 

 彼のこうした経歴を知った上で、

 アンパンマンのOPソングでおなじみの「アンパンマンのマーチ」を聞くと

 この作品へのイメージはかなり変わりました。

 

 アンパンマンのマーチの作詞もやなせたかし氏が手掛けています。

 

 そうだ うれしんだ いきる よろこび

 たとえ むねのきずが いたんでも

 

 なにが きみの しあわせ

 なにをして よろこぶ

 わからないまま おわる

 そんなのは いやだ

 

 この辺りの歌詞は、子ども向けアニメの曲にしては

 妙に哲学チックで、雰囲気に合わないんじゃないかと感じていたのですが、

 おそらく、これこそが、アンパンマンに込められた想いなのではないかと

 最近では思うようになりました。

 

 作中でのアンパンマンの行動原理は、一貫して、利他的・他愛的です。

 「困ってる人はいないかな?」とパトロールするのも、

 「やめるんだ!ばいきんまん!」と戦うのも、

 「ボクの顔をお食べ」とお腹を空かせている子に分けてあげるのも、

 全ては「みんなのため」。

 

 皆笑顔で「美味しいね」と食べ物を一緒に食べられる日常が一番の喜びで幸せ。

 

 ばいきんまんと戦う時だって、「本当なら、戦いたくない」と胸の奥に痛みを

 感じつつも、「みんなの笑顔」を守るためなら、自分が傷ついたって構わない。

 

 きっと、こんな究極の「無償の愛」とでも呼べるような心をアンパンマン

 持っているのでしょう。

 

 そして、ばいきんまんが絶対的な悪ではないキャラであることも、

 悪さをするけれど、アンパンマンが守るべき「みんな」の中の1人だという

 メッセージなのかもしれません。

 ただ、ばいきんまんが極悪人に描かれていたら、見ている子どもたちは

 ドン引きするでしょうから、そこは配慮しただけかもしれませんが。

 

 だったら、アンパンマンも皆と一緒に食べて「みんな」の中に入れば良い。

 そう思うところではあるのですが、もし、自分が誰かから食べ物をもらうと、

 「もしかしたら、自分の分のせいで食べられない子がいるかもしれない」なんて

 考えてしまうキャラなのではないかとも思えるのです。

 

 そう考えると、

 アンパンマンがなぜ食べないかという疑問は私としては納得なのですが、

 私の考えすぎでしょうか?

 

 

 甥っ子がもう少し話せるようになってから、

 「どうしてアンパンマンは食べないのかな?」

 「アンパンマンに食べ物を分けてあげたら?」

 なんて話をぶつけてみようと思います。

 

 

 

 ちなみに、私が好きなキャラは、ばいきんまんです。かわいい。