水景の雑記帳

雑談多めの「深く考えない脊髄反射的な」ブログ。ほどよい息抜きに。

泣きのツボがずれてるかもしれない

お題「邦画でも洋画でもアニメでも、泣けた!というレベルではなく、号泣した映画を教えてください。」

 

 私は、毎年12月24日のクリスマスイブにとある映画を見るんです。

 「新機動戦記ガンダムW〜Endless Waltz〜」

 ストーリーの設定上、クリスマス時期を舞台に繰り広げられるので、見るのも

クリスマス時期というわけです。ただ、この映画、歳を重ねるにつれてなぜか

「泣ける」「号泣必至」の映画になってきているんです。

 

 ストーリーのあらすじはこんな感じ。

 

  物語開始時点の昨年まで繰り広げられていた宇宙と地球間での全面戦争。

 ガンダム5機による活躍により、一応の終戦を実現し、世界は平和を

 取り戻そうとしていた。

  これからの平和維持のためには、戦いの象徴たるガンダムなど必要ない。

 そう判断した主人公たちは、ガンダムを廃棄することに。

  そんな矢先、マリーメイアと名乗る人物が突然、地球圏へ向けて宣戦布告。

 これにより、世界は再び混迷の戦火に包まれることとなり、それを知った

 カトル・ラバーバウィナー(CV:折笠愛)は、廃棄したガンダムを回収し、

 他のガンダムパイロットたちもそれぞれに戦いを終わらせるべく奮闘する。

  ガンダムの回収に成功し、ヒイロ・ユイ(CV:緑川光)は自らの機体を駆り

 戦いの舞台、地球へ。しかし、そこに立ちはだかったのは、かつての仲間

 張五飛(CV:石野竜三)。「戦いはもう終わったんだ」と言うヒイロ

 「俺の戦いはまだ終わってはいない。そのためなら、俺は悪にだってなる」と

 主張する五飛。しかし、本来は戦いを嫌う優しい性格であるヒイロはこう問う。

 「教えてくれ。俺たちは、あと何人殺せばいいんだ?」と。そして、ヒイロ

 機体を海に沈め姿を消す。

  カトルをはじめ、他の仲間であるデュオ・マックスウェル(CV:関俊彦)、

 トロワ・バートン(CV:中原茂)はガンダムと共に地球へ降下し、無数に

 配備された敵MSと戦闘を開始。彼らの他にもガンダムと共に戦った

 ルクレツィア・ノイン(CV:横山智佐)、かつて彼らの敵として対立した

 ミリアルド・ピースクラフト(CV:子安武人)も参戦し、何とか戦線を維持。

  しかし、数で圧倒され、徐々にガンダムたちは消耗していく。もはや、これまで

 と思った途端、上空にMS反応が。それは五飛との戦いでボロボロになった状態の

 ヒイロガンダムだった。敵の本拠地に対して「ここのシェルターは万全か?」と

 問いかけ、ツインバスターライフルを最大出力で発射。これにより、敵本拠地の

 防御が瓦解し、敵部隊は迷走。しかし、その代償に、ヒイロの機体は爆発飛散。

  それを息を呑んで見守る仲間たちであったが、敵本拠地に囚われていた

 リリーナ・ピースクラフト(CV:矢島昌子)は、マリーメイアとこの戦いを

 引き起こした張本人はデキム・バートン(CV:依田英助)に対して、

 「もう、戦いは終わった」と語りかけるも、敗北を認めないデキムは銃口

 彼女に向ける。しかし、咄嗟にリリーナを庇ったマリーメイアに弾丸は当たり、

 デキムの真意を知った部下の謀反により、デキムは倒れる。

  そんな中、生存していたヒイロは本拠地への潜入に成功しており、負傷した

 マリーメイアに対し銃口を向ける。リリーナは止めるよう必死に説得するも、

 引き金を引く。しかし、弾丸は入っておらず、ヒイロは「任務完了。マリーメイア

 は死んだ」と呟くと、限界を超えていた彼は倒れ込む。その後、マリーメイア軍は

 投降し、今度こそ戦いは終わりを告げた。

  戦いは終わった。今度こそ。それを自分たちに言い聞かせるように、

 カトルたちガンダムパイロットは、自分の愛機を自爆させ、それぞれの道を歩む。

  それ以後、この世界にガンダムが現れることはなかった。

 

 長くなりましたが、けっこう長めの映画なのでお許しを。

 ガンダム作品ということもあって、ガンダムの機体やキャラがカッコイイし、

演出もめちゃ凝っていて、TVシリーズのファンからすれば激アツなこの映画。

 しかし、私はこの作品を見るたびにこんなことを思うのです。

 彼らガンダムパイロットはまだ10代のこども。本当なら、青春を謳歌していても

おかしくない年齢。それを戦争という舞台で戦い続けてきた。全ては、自分たちの

ような不幸な子供を未来に残さないために。敵対するものは容赦なく撃墜する

鬼神の如き圧倒的な強さを持つ彼らの心はどこまでも優しく自己犠牲をいとわない。

「あと、何人殺せばいい?」というヒイロのセリフは、ガンダムパイロット皆の

思いだっただろう。誰だって、戦いたくなんかない。でも、現実は戦争をしている。

そんな自分の心と現実とのギャップに苦しみながらも、彼らは戦い続けた。

そして、戦いは終わり、もうガンダムも自分たちも必要ない世界になった。

彼らは戦いからの宿命から解放された瞬間。デュオの「あばよ、相棒」は、

自分の愛機との別れと同時に、戦ってきた自分との決別をも意味しているのでは?

そして、ヒイロがあえて空の銃でマリーメイアを撃って「死んだ」と言ったのも、

今回の戦いの象徴として利用され、人生を捻じ曲げられたマリーメイアに対する

彼なりの優しさなのかもしれない。そう思うと、ようやく彼らは「普通の少年」に

なれたことの意味がどれほど大きいか。

そんなことを考えると、どういうわけか泣けてくるのです。