水景の雑記帳

雑談多めの「深く考えない脊髄反射的な」ブログ。ほどよい息抜きに。

桜がなぜ綺麗なのか

お題「好きな都市伝説を教えて」

 

 私が好きな都市伝説は「桜」にまつわるもの。

 

 けっこう有名な話ではありますが、桜の樹の下には、女性の遺体が

埋まっていて、その血を吸って桜はピンク色に染まるなんて言われているこの話。

 しかし、私が聞いた都市伝説では、この部分はごく一部でしかありません。

 私が聞いた都市伝説は、こんな感じのお話。

 

 これは、今から遠い遠い昔のお話。

 この国を護る八百万の神々に、人々は畏敬の念と感謝の気持ちを持って

 生活していました。作物が豊作なら五穀豊穣の神に、商売が繁盛したなら

 商いの神に、平穏無事に過ごせたなら国造りの神に。そうして人々は神々を

 信仰していました。

 しかし、時は経ち、人々の信仰の念も薄れてきた頃。様々な厄災が降りかかり

 ました。ある所では疫病が。ある所では火事が。ある所では飢餓が。

 人々は、「神の祟り」だと言って、神を鎮める儀式をすることにしました。

 しかし、収穫した作物を供えても、どれだけお祈りをしても、神の怒りは

 鎮まらなかったのです。

 そこで、人々は最後の手段に出ることにしました。それは、人柱を立てること。

 神の怒りが鎮まり、この国の災厄が治まることを祈りながら生贄を捧げること。

 しかし、自らすすんで生贄になろうなどという人はいるはずもありませんでした。

 ところが、ある家の若い美しい女性が進み出て皆の前でこう言いました。

「わたくしが、人柱になります」と。彼女は、裕福な家の生まれで、周りの人々が

 苦しんでいるのに、自分の家だけは素知らぬ顔で日々を送っている。それを憂いた

 彼女は、苦しむ人々の気持ちに比べたら自分の命を差し出すことなど些細なこと。

 そうして、彼女は人柱になりました。人々は、そんな彼女の勇気と優しさを讃え、

 彼女が埋まっているところに、桜の樹を植えたのです。彼女は桜の花が好きで、

「死ぬなら桜の樹の下が良い」と言うほどだったので、彼女も本望だろうと。

 それ以来、この国に祟りは起こらなくなり、再び平穏な時が過ぎていきました。

 ただ、彼女の上に佇む桜の花は、時を経るにつれて赤く染まり、そして美しく

 咲くようになったとか。まるで、彼女自身がこの桜となったかのように。

 

 もちろん、都市伝説ですから、史実がどうだとかそういうのを詮索するのは

野暮というもの。しかも、日本の言い伝えなのかすらわかりませんし、似たような

話でも地方で違いがあったりするので、「信じるか信じないかはあなた次第」な

わけですが、あくまでも私は1つの文学的な表現に過ぎないだろうと思っています。

ただ、だから、桜は綺麗なんだと言われれば、納得してしまいそうな気もします。

「美人薄命」とはよく言ったものだと思う私です。